東京五輪のテストレースとなるハーフマラソンが2021年5月5日、札幌の五輪マラソンコースをベースに開催されることが正式に決まった。日本からは五輪代表に内定している男女6人うち5人が出場予定だという。コロナ禍が拡大しているタイミングだけに、いろいろ心配の種が尽きない。
市民レースは中止
テストレースの開催は4月19日、東京五輪・パラリンピック組織委員会などが発表した。札幌市などが、このテストレースと同時に開催を予定していた10キロの市民マラソンについては、コロナ禍が拡大していることを受け、中止することになった。
札幌でのハーフマラソンは、主として本番の運営面を確認するテスト大会として企画されたもの。本番のマラソンコースは周回型で、最初の1周がハーフマラソンとほぼ同じになっている。代表選手にとっては、またとない「実走」のチャンスだ。
共同通信によると、ハーフマラソンには、五輪内定選手や実業団、海外のトップ選手ら約160人が参加予定だった。新型コロナの拡大で人数を100人前後に縮小し、沿道での応援を自粛要請して実施するという。
このところ北海道でも新型コロナの変異株の感染者が増加、札幌市内での不要不急の外出自粛要請が5月14日まで延長されたばかり。それだけにネットを見ると、ハーフマラソン開催決定については、不安や疑問を感じている人が少なくないようだ。4月20日の朝日新聞には、地元の看護師の懸念の声が掲載されている。