フェイスブック(Facebook)傘下のオキュラス(Oculus)は、VR(仮想現実)ゲームに特化した初のイベント「Oculus Gaming Showcase」を2021年4月22日7時(日本時間)、オンライン上で開催した。VRプラットフォーム「Oculus Rift/Quest」対象の新規コンテンツについて、各種情報を発表した。
「VRゲームって、何?」という人も、興味を引かれそうなゲームタイトルがあった。その一つが、ホラーアクションアドベンチャーゲーム「バイオハザード4」だ。
背後から声...振り向くと敵が
もともと「バイオハザード4」は、大手ゲームメーカーのカプコン(大阪市)が2005年にニンテンドーゲームキューブ用ソフトとして、発売した。シリーズ過去作と「視点」が大きく変わったことで話題となった。それまでは固定カメラのような、「縛り」のある見え方だったが、主人公の背後に視点が移ったことで、初心者でも操作しやすくなったのだ。
「Oculus Quest2(以下、Quest2)」用ゲームとして新しくなる「バイオハザード4」は、ゲームキューブ用ソフト時代の基本システムにのっとりつつも、VRならではの要素を盛り込んだ作品になっている。「主人公の目線」、つまり「一人称視点」でスリルあるバトルや探索を楽しめる。
ゲーム内で入手可能な武器やアイテムは、手に取って操作できる「物理的なオブジェクト」。武器の切り替えはメニューからではなく、自分でつかんで行う。Oculus Studiosのエグゼクティブプロデューサー、ルース・ブラム氏はイベントの中で、こうした操作方法について、
「コンソールのプレイでは、ガナード(編注:バイオハザード4に登場するクリーチャー)が近付く音が聞こえてから落ち着いてリロードのボタンを押して準備できましたが、VRでは急いで弾薬をセットします。弾薬を慌てて落としたりしたらすぐに拾ってやり直さなければならず、ストレスとスリルがさらに募ります」
と、没入感の高さをアピールした。また、敵キャラクターが放つ音声で攻撃してくる方向を察知できる。つまり、背後から声が聞こえたら、文字通り後ろに敵がいる。急いで振り向いて対処しなければならない。
ブラム氏によると「2年を費やし、新鮮かつノスタルジックな気分を味わえるよう慎重に丁寧に開発を進めた」というQuest2用「バイオハザード4」。発売は「2021年内」と発表されている。