欧州中に名声とどろかせたロッシーニ 15歳になるまで本格音楽教育を受けたことがなかった

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「音階を見ると吐き気がする」

   当然、両親からほって置かれたジョアッキーノは音楽英才教育どころか正規教育さえまともにうけられず、大の学校嫌い、しかも科目の中では音楽がもっとも嫌い、というやんちゃな少年になりました。「音階を見ると吐き気がする」という旅の途中の両親に送った手紙さえ現存します。

   ロッシーニは食通で後年有名になりますが、ボローニャはソーセージで有名な街でもあります。学校をドロップ・アウトし、まかないでソーセージが食べ放題という食肉店に奉公にでます。しかしそこも長続きせず、次に弟子入りしたのが鍛冶職人でした。ところがこれがとんでもない厳しい職場だったため、「学校のほうがまし」と思い直したジョアッキーノ少年は、学校に戻ることになります。

   学校に戻ってみると、あら不思議、彼の得意科目は音楽ということになりました。自分が良い声をもっていることに気づいて、歌を勉強し、両親は、あいかわらず劇団で働いていましたから、その劇団で歌ったり、教会の合唱隊に参加してオルガンも習ったり、同時に父の楽器であるホルンを習ったり、チェロも弾けるようになったのです。劇団で時には子役として出演し、普段はチェンバロやチェロを弾くアルバイトもするようになったのです。

本田聖嗣プロフィール
私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラマ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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