ソダシとサトノレイナスの懸念点とは
ガジュマル爺 わしはソダシが3番手の単穴▲、サトノレイナスが押え△じゃ。カス丸が言うようにソダシは、デビュー以来、無傷の4連勝(うち重賞3連勝)で、白毛馬として初のGI勝利(阪神JF)と最優秀2歳牝馬の称号を手に入れたわけじゃ。先行して競馬ができる安定感とキッチリ差してくる脚は「さすが」GI馬じゃな。今回の桜花賞は阪神JFと同じ舞台なんじゃが、ローテーションがそれ以来となると、果たしてどうか。去年の無敗3冠馬デアリングタクトもあのアーモンドアイでさえも、年明けに1度走ってから桜花賞に駒を進めておるんじゃ。じゃが、年明けぶっつけで桜花賞に勝った馬はいないのかというと、じつはおるんじゃ。デアリングタクトとアーモンドアイの間の年に勝ったグランアレグリアじゃ。藤沢和雄調教師じゃ。このぶっつけ本番というのは、今から20年以上も前にちょっとした騒ぎになったことがあるんじゃ。1998年の阪神JFでスティンガーという馬が優勝したんじゃが、それが藤沢調教師の管理下の馬だったんじゃ。藤沢師はスティンガーは前哨戦なしで桜花賞に出す、と主張して、大騒ぎになったことがあるんじゃ。結果は12着という惨敗じゃったから、余計に競馬メディアは騒いだわけじゃ。藤沢師はあくまでスティンガーの疲れを取るため、という理由を語っていたんじゃが、結果が結果だったから批判されたんじゃ。じゃが、20年後、藤沢師はグランアレグリアで年明けぶっつけで桜花賞優勝を達成したんじゃ。いまは調教技術が進んでおるから馬によってはGIでも前哨戦なしという例が増えてはおるんじゃ。とはいえ、レース間隔が4か月も空いてしまうというのは3歳の若い馬にとっては実戦の感覚が狂いはしないか、その点がどうしても気にかかるんじゃ。それと鞍上の吉田隼人騎手にかかる「無敗の桜花賞馬」の重圧も気がかりというもんじゃな。彼にとっては、初めての経験じゃろうから。もう一頭のサトノレイナスも同じじゃ。ソダシと同様に、昨年12月からのぶっつけ本番のローテーションなんじゃ。厩舎はあのアーモンドアイを育てた国枝栄調教師。鞍上は名手、クリストフ・ルメール騎手とくれば、GIレースの勝ち方を熟知しているコンビじゃ。仕上げに抜かりはないはずじゃが、走ってみないとわからん部分はどうしても残るんじゃな。
カスヨ わたしも2頭については、似たような懸念があるんだけど、ソダシについては内枠に入ったことも気がかりなのよね。桜花賞は最後の600メートル勝負だからレース途中で脚をためた外枠の馬が優勢なのね。過去10年をみても、優勝馬で一番内枠だったのは15年のレッツゴードンキの3枠6番だったわ。ソダシはそれより内の2枠4番なのよね。ドンキはあのレースでは先頭に立って、途中ペースを緩め、最後の直線もしぶとく逃げ切ったんだけど、まあソダシも一瞬のキレる脚があるわけじゃないので、場合によっては逃げて押し切るという手もあるかもしれないけど、少し心配ね。サトノレイナスについては、レース間隔のほかには出遅れクセがある点ね。ソダシと違って8枠18番という最も外側にはいったわけだけど、スタートが悪いと致命的になる危険があるわね。鞍上はルメールちゃんだから、うまく追走して最後は強烈な末脚で勝負するんだろうけど、直線に入るまでが腕のみせどころかしらね。
カス丸 ふーん、それぞれ心配な点があるきゃすう。さて、桜花賞はわりと堅く決着するんだけど、ときとして穴馬がくるじぇい。今年はどんなのがいるきゃすう?