■桜花賞「カス丸の競馬GI大予想」
ソダシ、白毛史上初のクラシック制覇なるか

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   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。先週の大阪杯は雨でめちゃくちゃだったじぇい。昼頃にポツポツ降っていただけなのに、メーンレースの頃には大降りで馬場もぐちゃぐちゃ、伏兵レイパパレが逃げ切って、誰も当たらなかったきゃすう。さて今週からはいよいよクラシックレースが始まるじぇい。まずは牝馬1冠目の桜花賞(2021年4月11日、阪神競馬場、芝1600メートル)きゃすう。今年の注目はなんといっても、ソダシ。白毛馬が史上初のクラシック制覇なるかどうか、が焦点だじぇい。大阪杯と同じように、今週も「2強」とか「3強」とかいわれているけど、カスヨ姉さんもガジュマル爺も本命◎は穴馬ばかり。何を考えてるきゃすう?

本命は伏兵からか

   カスヨ 先週も言ったけど、「3強」とか騒がれてるときはだいたい、そのようには決着しないのよ。先週だって結果的には、3強の一角コントレイルだけが3着で、あとは4,5着だったでしょ。今週もそうなるかもよ。わたしはとにかく去年から走っている3強が軸ではなく、今年になって活躍しだした新顔を中心に選んだのよ。だから本命◎はアールドヴィーヴルよ。去年10月にデビューしたばかりね。その新馬戦では不良馬場を上がり最速で好走して優勝。前走の今年2月のクイーンC(GIII、東京、1600メートル)では、後方から上がり最速をマークして2着よ。キャリアはまだ2戦なんだけど、ともに上がり3ハロン(最後の600メートル)最速をマークしているインパクトが大きいわね。桜花賞の舞台の阪神競馬場のマイルコースは外回りを使ったワンターンなのね。ここは最後のコーナーの手前、つまり残り3ハロン辺りから下り坂になっていて後は比較的長い直線(473メートル)ね。だから上がり勝負ということで末脚の鋭い馬が優勢なのよ。今週は先週の大阪杯と違って天気はいいみたいだから、末脚の鋭い馬が有利になるわね。アールドヴィーヴルは晴れても雨が降っても大丈夫だし、晴れたら晴れたで末脚はますます速くなるから楽しみよ。3強を一気に抜き去るシーンにみんなびっくりするわよ。ただ、前走で馬体重が18キロも減っていたから、回復するというのが条件になるけどね。鞍上はコウヘイちゃん(松山弘平騎手)が騎乗停止のためミルコちゃん(ミルコ・デムーロ騎手)に代わるんだけど、人気になりにくいからオッズはおいしいわよ。大舞台に強いデムーロジョッキーに期待だわ。

   ガジュマル爺 デビュー2戦の馬がそう簡単に勝てるほどクラシックは甘くはないぞ。しかも前走の重賞で勝ったわけではなく2着じゃったわけじゃろ。GIII程度を勝てずにGIのしかもクラシックを勝てるとは、トンデモ予想というもんじゃ。そんなレベルの馬が3強を崩せるはずがないじゃろ。それよりわしの本命◎はファインルージュじゃ。この馬は3戦2勝、重賞もちゃんと勝っておる。去年夏の新潟競馬場でのデビュー戦(1200メートル)は1番人気に推されクビ差2着。続く東京競馬場の未勝利戦(2020年10月、1400メートル)は2着にコンマ3秒差をつけて圧勝。年が明けて1月にはGIIIのフェアリーステークス(中山1600メートル)に挑戦して連勝。2着にはコンマ4秒差をつけたんじゃ。1戦ごとに距離を伸ばしながら、かつ2着との着差もつけるレース内容じゃ。500キロ近い馬体で、末脚のキレは確実、迫力満点じゃ。3強崩しはこの馬じゃろ。父キズナは、その名を東日本大震災からの復興をつなぐ「絆」から名付けられたが、その娘であるファインルージュは2018年3月11日の生まれ。震災10年を迎え、どこか因縁めいたものを感じさせるところもある。レース間隔はあいたが、中団からの堅実なレースぶりと福永祐一騎手の手腕なら、GI獲りの期待は膨らむばかりじゃ。

   カス丸 ふーん、先週の大荒れの影響だじぇい。どちらも伏兵狙いに徹しているきゃすう。カスヨさんの対抗〇は2歳牝馬のチャンピオンを決める阪神ジュベナイルフィリーズ(2020年12月、GI、阪神、1600メートル)で17着だったシゲルピンクルビーだじぇい。大丈夫きゃすう?

   カスヨ あのね、カス丸。サラブレッドはね、2歳から3歳で激変するものなのよ。成長するときは、一気に別馬のようになるものよ。たしかに、シゲルピンクルビーは2歳牝馬チャンピオン戦で惨敗だったわ。でもね、年明けて前走、3月のフィリーズレビュー(GII、東京、1400メートル)では好位の内で脚をため、直線で末脚を一気に伸ばして勝ち切るという見事なレースを見せたわ。それに、姉のシゲルピンクダイヤは2年前の桜花賞2着馬よ。阪神コースではすでに2勝しているし、スローペースの直線勝負になった時はキレ味抜群の末脚を発揮するはずよ。

   カス丸 爺の対抗〇は3強の一角、アカイトリノムスメだじぇい。やっと3強の名前が出てきたきゃすう。

   ガジュマル爺 3強といわれるなかでは、この馬が一番手と思うとるんじゃ。デビューしてからすでに4戦、うちデビュー戦を除いて3連勝じゃ。使ったレースはすべて1600メートルで未勝利、赤松賞、前走のGIIIクイーンカップじゃ。クイーンカップではカスヨの本命アールドヴィーヴルに勝っておるわけじゃ。唯一負けたデビュー戦が新潟競馬場で、勝ち星を挙げた3戦も東京競馬場といずれも左回り。今回は初の右回りで、そこが3強のなかでも評価がいまいちの点なんじゃが、なんといっても血統はピカピカ。父ディープインパクトは言わずと知れた無敗3冠、GI7勝の「日本の宝」じゃ。母アパパネは2010年の牝馬3冠(桜花賞、オークス、秋華賞)のほか、阪神ジュベナイルフィリーズ(2009年)とヴィクトリアマイル(2011年)を勝った日本を代表する名牝じゃ。その娘が3冠初戦に挑むわけじゃから、右や左のレベルは問題にもならんはずじゃ。

   カス丸 ふーん、血統比べなら負けそうにもないじぇい。ところで、3強のうち、残る2頭、ソダシとサトノレイナスはどこへ行ったきゃすう。阪神JFの1、2着馬だじぇい。

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