漫画「春の呪い」(著:小西明日翔)がテレビドラマ化する。主人公・夏美を、女優の高橋ひかるさんが演じる。
公式サイトには「最愛の妹を亡くした主人公が恋したのは、妹の婚約者だった」、「禁断の恋に揺れる姉、妹の婚約者で財閥の御曹司である青年、恐怖の幻影として姿を現す妹」という説明があり、複雑な三角関係が織りなす恋愛ドラマのように見受けられる。だがツイッターには、「恋愛要素」にフォーカスした書き方に疑問を呈する人が少なくない。
演出家には期待と信頼
「春の呪い」ファンがそろって「魅力」だとするのは、同作がもつ独特な「世界観」や「空気感」だ。登場人物の複雑な心理、立場、背景が絡み合って作り出される物語は、「ハッピーエンド」「バッドエンド」と一言で片付けられるものではないとする。ドラマ化にあたり、一般的な恋愛話や、安い感動路線に美化しないでほしいと懇願する声が後を絶たない。
中には公式サイトの説明を見て、実写化への心配をにじませる人も。「ただの妹の彼氏を好きになる姉の話」になるのではとの不安や、「財閥系の御曹司を巡って恋に揺れる美しき姉妹」や「亡くなった妹の婚約者に恋」、「奇妙な三角関係」という表現に引っかかり、自分の知っている作品内容とのズレを感じたりしている。
ただ「世界観」や「空気感」の再現については、期待を寄せるファンが一定数見られる。テレビドラマ「春の呪い」の演出を、「世にも奇妙な物語」などのテレビドラマや映画「呪怨」シリーズを手がけた落合正幸氏が担当すると発表されているため、「春の呪い」特有の「言葉にするのが難しい、ほの暗さ」を形にしてくれそうというのだ。