宮崎牛の旨みあふれる
次に今回の主役であり、圧倒的な存在感を持った牛肉に手をつける。これほどまでサイズが厚いと噛み切れるか心配だったが、スプーンをさし入れてみたところ、そのまま肉が割れた。
口にすると、やはり柔らかい。牛肉の部位の中でも筋肉質なもも肉だからか、溶けてなくなるような脂質性の柔らかさではなく、心ゆくまで肉の繊維を噛みしめられる。「肉を、たんぱく質を食べている」という実感が湧き上がる。この肉らしさとボリューム、確かにステーキを食べているような気分だ。
噛めば噛むほどに豊かな自然で育った宮崎牛の旨味があふれ出す。そして落ち着いた味わいだったカレーは口の中で肉と調和し、コクたっぷりのビーフカレーへと一気に表情を変える。「肉の旨みを感じられるように」とはこのことだったのか。これはまさしく、宮崎牛を美味しく食べるためのカレーだ。
この特大サイズのブランド牛に金箔をかけ、カレーとして食べるという非日常感。目にしても口にしても楽しく、外箱から一貫して満足感のあるカレーだった。同じく本品を食べた女性記者は「肉の旨味がカレーに溶け込んでいて、コクがある」「独特のビターな風味が特徴的で、ワインに合う」と感激していた。
なお、このカレーは都城市のふるさと納税の返礼品としても指定されており、1万5000円以上の寄付でもらえる。納税した自分への御褒美としてトライしてみる価値は大いにありそうだ。