「ピアノ協奏曲 第12番 Kv.414」 ウィーンで期待に胸を膨らましていた天才モーツァルトの仕事

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

「手堅く売る」ことを念頭に作曲

   そして、ピアノ協奏曲ですから、ピアノをソロに、通常管弦楽がバックで伴奏するわけですが、編成は管楽器を省いても・・つまり弦楽アンサンブルのみでも演奏可能にしてあります。そのために、ピアノの左手パートを強化してあったり、まだ若いモーツァルトの円熟ぶりがうかがえる構成なのですが、このことは、同時に「売れるためにはどうすればよいか」という配慮があったともいえ、一般的に「芸術家肌だけれどお金の計算はさっぱり」、という従来のモーツァルトのイメージとは逆のような気がします。実際に、予約販売という当時のスタイルで、かなり「手堅く売る」ということを最初から念頭においていたようです。

本田聖嗣プロフィール
私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラマ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

姉妹サイト