過酷な減量で摂食障害、そして万引き逮捕 元マラソン原裕美子さんの「壮絶な過去」

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

生理不順や骨粗しょう症

   近年、欧米の医学界では、窃盗を精神医学の立場から分析する研究が進んでいる。すでに「クレプトマニア」という症例名があり、「窃盗症」という日本語訳にもなっている。

   J-CASTで紹介済みの『窃盗症――クレプトマニア』(中央法規出版)は、犯罪として処断される窃盗を精神科医の立場から解説したものだ。同書には何人もの「当事者」が登場するが、おどろくほど摂食障害の反動で万引きに走ったという人が多い。

   病的な常習窃盗は、処罰だけでは更生も再犯の予防もできない。犯罪であると同時に精神障害でもあるからだ。同書は「窃盗症」について、これまで精神医学は十分に対処できなかったが、依存症の一種でもあり、多方面の専門家によるアプローチで治療や再犯防止をはかるべきだとしている。

   女性アスリートは、過酷な体重制限を課せられているケースが少なくない。かねてから生理不順や、骨粗しょう症などが心配されてきたが、加えて、「窃盗症」のリスクも指摘したことで本書の意義は大きい。

姉妹サイト