聖火リレーの火が消えてしまった。2021年3月25日、東京2020オリンピックの聖火リレー初日にそんなトラブルが起きた。
五輪の聖火は毎回、ギリシャのオリンピアで採火され、リレーを経て大会会場の聖火台に灯される。そんな聖火が一度トーチから消える事態となったが、過去を振り返ると実は珍しいケースではないようだ。
北京五輪では北島康介さんの前で
過去、日本で開催された五輪でも「聖火が消える」ハプニングは起きている。1998年1月16日付の米ワシントンポスト電子版によると、同年の長野冬季五輪の聖火リレーでは風やトーチの構造上の不備により、少なくとも聖火が8回消えた。
2008年5月5日付の朝日新聞電子版によると、北京五輪の聖火リレーでは72番目の走者だった競泳の北島康介さんにトーチが引き継がれる際、火が消えるアクシデントがあった。
さらに14年開催のソチ冬季五輪の聖火リレーでは、13年10月の記念式典の最中に聖火が消え、関係者がライターで火をつけ直すトラブルがあった。もはや聖火ではない。13年10月8日付の産経ニュースは、「なぜギリシャの火を用いないのか」との批判がインターネット上で相次いだと伝えている。