「100年前の報告書」新型コロナ対策につながる知見 スペイン風邪パンデミックの記録

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「マスクをかけぬ命知らず」

   原著には100年前にもかかわらず、現代に通じる警告が記されていたことが、コロナ禍で大いに注目された。たとえばマスクや咳については、詳細な実験結果をもとに、以下のように記していた。

・粗製並製の「ガーゼ」のマスクは防御効果なし。
・談話の際に菌は四尺先まで飛んでいる。患者周囲の危険界は四尺。 ・咳嗽(咳、くしゃみ)では十尺先まで飛ぶ。咳嗽患者周囲の危険界は最短十尺。
・マスクを使用することで、他の伝染経路(手の汚れ、不衛生な食物)をなおざりにする傾向がある。
・内輪の集まり(会社の事務室、友人間の社交的な会合等)ではマスクを取り外す者が多い。

   今回の現代語版に収録された、当時の「国民啓発ポスター」でも同様の警告が並んでいる。

・恐るべし「ハヤリカゼ」の「バイキン」!/マスクをかけぬ命知らず!
・「テバナシ」に「セキ」をされては堪(たま)らない/「ハヤリカゼ」はこんな事からうつる!

   現代語版は640ページ。本体3500円+税。

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