このトマト、腐って...ない! 農家おすすめ、甘くておいしい「尻腐れ果」

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   「もしかして腐っている...?」。一見、そう感じるトマトがある。「尻腐れ果(しりぐされか)」という規格外品だ。

   新潟県でトマトとトマトジュース専門の直売所を営んでいる農家「曽我ファーム」公式ツイッターが2021年3月20日、画像を投じると話題が広がった。投稿によると見た目は「エグい」が、黒い部分を切り落とせば問題なく食べられるうえ、「実は一番甘かったりする」という。

  • トマトの「尻腐れ果」(曽我ファーム提供)
    トマトの「尻腐れ果」(曽我ファーム提供)
  • トマトの「尻腐れ果」(曽我ファーム提供)

並んでまで買おうとする人も

   「尻腐れ果」は、どういう経緯で生まれるのか。曽我ファーム代表の曽我新一氏に取材すると、「『腐』という言葉がついていますが、腐っているわけじゃないんですよ」と前置きし、こう教えてくれた。

「トマトをより甘く作るために、与える水の量を制限することでトマトにストレスをかけます。すると、トマトがカルシウムを吸収できなくなり、『カルシウム欠乏症』になります。それによって生じるのが、『尻腐れ果』です」

   「尻腐れ果」ができると、他のトマトを大きくするために切り落としてしまう農家もあるというが、曽我ファームでは直売所でそのまま販売したり、ジュースやケチャップにして売ったりしている。尻腐れ果がおいしいことを知っている客の中には、並んでまで買おうとする人もいるそうだ。ただ、知らない人からは時折、「『食べられるのか』と質問が来ることもあります」と曽我氏。

「4、5月は尻腐れ果が出やすい時期です。スーパーではなかなか見かけないと思いますが、直売所などで見つけたらぜひ買ってみてください。包丁で黒い部分を落として、ミキサーにかけてフレッシュジュースとして飲んだり、カプレーゼにして食べたりするのがおすすめです。甘いので、そのままでもいけますよ」
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