「卒業アルバム捨てました」と中学生 「今も大切にとってあります」と大人たち

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卒業後にアルバムたどって再会

   一方で、高校卒業から長い年月が経った今でも、大事に卒業アルバムを保管している人もいる。とくに、中高年の世代では貴重なもののようだ。昔の卒業アルバムには、卒業生の氏名、住所、電話番号の一覧表が付いていた。個人情報の扱いに厳しい現代では、考えられないことだ。

   50代の男性は、中学・高校のアルバムを今も取っている。「重要性は今も昔も人によって差があると思いますが、私は捨てようと思ったことはありません」と話す。

   アルバムは役立つこともあるという。男性は「卒業後に同窓会を開催するための呼びかけ、年賀状を送るときの住所確認、結婚式の招待状を送るときに使った」と説明する。さらには、「営業マンになった人がいれば、見込み客として取り込みに役立てる人もいる」と明かした。実際、社会に出た後に同級生から勧誘の電話がかかってきたことがあったそうだ。

   40代の女性もまた卒業アルバムは手元に残しており、今でもたまに見返している。さらにこう続けた。

「卒業してから何年か経った後に、アルバムから電話番号を調べて連絡を取った子が数人いました」。

   今でこそLINEやフェイスブックからすぐに連絡を取れる時代だが、昔は携帯電話すらなかった。人とのつながりを保つ意味でも、卒業アルバムの存在は重要なものだったとわかる。

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