「カツオノカンムリ」というクラゲが、鹿児島県奄美市の「大浜海浜公園」で2021年3月に大量に打ち上げられた。
このクラゲは毒をもっており、興味本位で触ると危険だ。J-CASTトレンドは21年3月18日、大浜海浜公園内の施設「奄美海洋展示館」の学芸員にカツオノカンムリについて取材した。
夏だけでなく通年活動
カツオノカンムリは、黒潮海域に生息するクラゲの一種。主に太平洋沿岸や日本海沿岸で見られることがある。学芸員は、こう説明する。
「クラゲは基本的に軟体で、骨格のようなものを持たないのですが、カツオノカンムリはプラスチックのようなペラペラの部分があり、そこに気泡をためて浮くことができます」
カツオノカンムリは多数の個体が集まった状態で、海の表面を漂う。透明な三角形の帆をもち、風を受けながら移動する。学芸員は「群体性のため、一度に大量に打ち上げられる特徴があります」と話した。通常浅瀬にはいないが、黒潮の影響で海が荒れたり波がぶつかり合ったりすると、打ち上げられるという。
クラゲといえば一般的には夏によく見られるイメージがあるが、カツオノカンムリは通年活動している。そのため、今回のように3月に見られることが珍しいわけではない。