「世界が尊敬する日本人100人」
篠田さんは、1913年中国・大連生まれ。5歳の頃から父に書の手ほどきを受けて墨と筆に触れ、以後、おおむね独学で書を極めた。56年単身渡米、ニューヨークを拠点に、ボストン、シカゴ、パリなどで個展を開催。66年来日したザ・ビートルズは宿泊ホテルに飾られていた桃紅作品に感銘を受け、同じ筆を買い求めたという逸話がある。
デザイナーの森英恵さんなどと同じように、戦後の早い時期に国際的に力量が認められ、名声を得た数少ない日本人女性の1人だ。2005年、ニューズウィーク(日本版)の「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれている。作品は国内外に多数収蔵されている。