NTTドコモの「ahamo(アハモ)」をはじめとして、通信大手3社は新たな携帯電話の料金プランを3月中旬以降に提供する。こうした新プランについて取り上げた2021年3月2日の情報番組「とくダネ」(フジテレビ系)では、 MCでフリーアナウンサーの小倉智昭さんから携帯電話の案内に関する話が出た。
小倉さんは「ドコモなんちゃらサービスっていうところから電話がきた」とし、サービスを一部解除することで料金を安くできると案内されたという。これに対し、専門家は「詐欺の電話かも」と指摘していた。通信会社からそのような電話がかかることはあり得るのか。
利用者からの相談がある
通信会社を名乗る電話について、番組の中で専門家は「新しいサービスを契約させたり、個人情報を抜く」ことを目的とした詐欺の電話ではないかと推測した。2人の会話のやりとりが短く、これ以上の情報はないため真偽は定かではない。では、実際にこうした勧誘の電話を通信会社が行うことはあるのか、そしてこれを装った「詐欺電話」は存在するのか、J-CASTトレンドはKDDI、ドコモ、ソフトバンクに取材した。
KDDI広報部の担当者によると、提供しているサービスに関する案内の電話を利用者に行う場合があるという。一方で、これまでに「KDDIを装った電話に関する利用者からの相談がある」と認識しているとのこと。
かかってきた電話がKDDIによるものなのか、不審な電話なのか、判別方法は存在するかも質問した。KDDIでは公式サイト上の「KDDI、auを名乗るキャンペーンの電話がかかってきた。本当にKDDIからの電話ですか?」というページで、案内に使用している電話番号を公開している。
電話がかかってきた場合、このページで確認できる番号であれば「不審な業者からの電話ではない」と判断できるという。
「NTTドコモコンサルティングセンター」から電話が
ドコモの広報担当者によると、こちらでは「NTTドコモコンサルティングセンター」から料金プランや各種サービスの紹介、そしてサービス解除の案内の電話を実施することがあるという。このセンターはドコモが「適正な監督」のもとで業務を委託している会社とのことだ。
ただ、ドコモからの電話を装った詐欺被害などについて把握している事例はないと語った。「NTTドコモコンサルティングセンター」の電話番号については、公式サイトの「NTTドコモコンサルティングセンターから着信がありましたが、これはドコモからの電話ですか?」というページで公開されている。
ソフトバンクの広報担当者もサービスについて「ご提案などを目的としてお電話をすることがある」と話した。ただ、ソフトバンクを装った「詐欺電話」が存在するかについては回答を控えた。小倉さんへの電話の正体は定かではないが、大手3社とも案内の電話を実施することはあるとの回答だった。
(3月4日12時20分追記)KDDI広報部の担当者は4日、実際には詐欺の電話が発生しているかまでは把握していないと当初の回答を訂正。一方「KDDIを装った電話がある」と利用者から相談が寄せられていることについては認識していると話したため、記事中の記述もそのようにしました。