「本場風手作り」するなら
絹ごしに軍配が上がった――かのように見えるが、「辛さ」によっては「木綿が優勢」になる場合があるようだ。
大豆加工食品の製造および販売を行う相模屋食料(群馬県前橋市)が公式サイトで紹介している、「麻婆豆腐に関する試食試験」結果に面白いデータがある。2011年6月に実施した、関東地方1都6県在住の20~69歳の女性1000人に対するインターネット調査だ。
例えば、「麻婆豆腐の素(甘口)」を使う場合は「絹派がやや優勢」だが、「麻婆豆腐の素(辛口)」になると、木綿豆腐が勢力を増して「引き分け」に。家庭用調味料不使用、「本場風手作り」では、「木綿派が優勢」に転じた。理由として「本場の辛さには、木綿で食べごたえがある方が合う」「味が濃い分、木綿は味がぼやけず、すごくおいしい」「食感がしっかり感じられる方が辛みと旨さが引き立つ」といった声が寄せられている。
相模屋食料の公式サイトによると、木綿は「固めてから一度崩し、押し固めているため味しみがよく、また崩れにくい」のが特徴で、煮物や炒め物、豆腐ハンバーグにおすすめ。一方で絹は、なめらかでつるっとした食感が楽しめるので、冷や奴やサラダ、汁物の具などに使うのがよいという。
木綿と絹、それぞれに良さがあるので、麻婆豆腐でどちらを使っても「間違い」ということはなさそうだ。