死の危険性が非喫煙者の3倍
新型コロナと喫煙との因果関係については、これまでに何度も医療関係者が指摘している。日本呼吸器学会のウェブサイトは2020年11月20日、「新型コロナウイルス感染症とタバコについて」という記事をアップデート。以下の4点を訴えている。
1. 喫煙は新型コロナウイルス肺炎重症化の最大のリスクです
2. 三密「密閉」「密集」「密接」の喫煙室は濃厚接触の場です
3. 家にいても家族・近隣への受動喫煙を増やさないでください
4. あなた自身と家族、同僚を守るため、この機会に禁煙を!
喫煙者は、重症化や死亡する危険性が非喫煙者の3倍以上になること、基礎疾患(糖尿病、高血圧など)よりも重症化のリスクが大きく、世界保健機関(WHO)も「禁煙」を強く推奨する声明を出していることなどが強調されている。
喫煙が悪影響を及ぼすメカニズムについてはすでに20年6月、東京・中野区の医師会サイトが解説している。それによると、新型コロナウイルスは人の気道などにあるACE2受容体という場所から体内に侵入することが解っている。このACE2受容体の数が、タバコを吸っている人では増加し、子どもでは少ない。つまり、タバコを吸っている人は新型コロナウイルスが気道から体内に入りやすく、子どもでは入りにくい。そのためタバコを吸っている人は重症になり易く、子どもは重症になりにくいのではないかと考えられているのだという。