大正天皇とクリスマスの関係
「天皇誕生日」は、かつては「天長節」と呼ばれた。1873(明治6)年に日本の祝日として制定された。明治天皇の誕生日である11月3日は、その後「明治節」を経て戦後は「文化の日」に、昭和天皇の誕生日の4月29日も、「みどりの日」を経て現在は「昭和の日」として祝日が続いている。
気になるのは平成の「天皇誕生日」のその後だ。現在の上皇さまの誕生日でもあるが、2019年以降、12月23日は平日になっている。
これについて、2020年2月21日の朝日新聞のウェブサイトは「歴代天皇の誕生日は祝日?平日?」というQ&Aで取り上げている。「今回は上皇さまが在位中であることなどから祝日にはなっていない」と解説している。
2019年12月24日の東京新聞は、12月23日が将来は「平成の日」という祝日になる可能性を示唆しつつ、大正時代は、大正天皇の誕生日の8月31が盛夏期であることから10月31日を祝日としていたが、現在は残っていないことなども紹介している。
なお、大正天皇とクリスマスの関係はしばしば指摘されている。崩御日の12月25日は1927年から47年まで休日とされていた。ちょうどクリスマスと重なり、日本におけるクリスマスの定着の一因になったのだという。平成の「12月23日」もクリスマスイブの前日ということで、祝祭気分が続き、関係者にとってはありがたい祝日になっていた。