新型コロナで深刻「一人暮らしの若者の孤独」 専門家が重視する疲労と孤立の解消

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手を差し伸べるのは誰にでもできる

   それでもうまく対処できずストレス状態が続くと、こころが悲鳴をあげる。意味もなく涙がこぼれることも。

「ストレス状態に対処できない自分を責め、誰にも理解されない苦しみと孤独感から、さらにつらく感じることもあります。この段階になったら、ためらわず専門家に相談すると良いでしょう」

   ただ古田教授は、コロナ禍で受診やカウンセリングに対する潜在的なニーズはあると感じているが、実際には感染リスクなどから精神科受診や対面での接触は避ける人が多い印象だという。だが、オンラインでの診療やカウンセリングは、まだ浸透はしていない。

「精神科やカウンセリングでは、相手と直接お会いして関係性を築きながら問題解決を目指す部分が大きい。また、情報漏えいのリスクなどもあり、オンライン対応が非常に難しいところです」

   学会などではコロナ禍での対応について議論が進められており、今後に期待がかかる。

   ストレスをひとりでため込み、深刻な状態になる前に、前述のように周囲の人と会話し、頼るのがよい。しかし、自分からなかなか助けを求められない性格の人もいる。

   そこで、ぜひ心にとめてほしい。一人で過ごす人に手を差し伸べるのは、誰にでもできるということを。たとえばメールの返信が深夜になるなど、普段と違う様子があれば、声をかけよう。「大丈夫?」、「電話しようか」の一言で、その人は救われるかもしれない。

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