「目玉焼きを両面焼きにしてから世界変わった」
インターネット上の書き込みだ。目玉焼きは片面だけを焼くイメージが一般的だろうが、両面を焼いて食べる方法もあるという。「世界が変わる」ほどの味とは――実際に作ってみた。
片面焼きにはない「ふわっ」とした食感
材料は卵と油のみ。熱したフライパンに大さじ一杯程度の油を引いて、通常の目玉焼きを作る。火加減はごく弱火で、蓋をして3分程度じっくり蒸した。その時点では黄身は半熟。恐る恐るひっくり返すと、こうなった。
また蓋をし、さらに2~3分蒸し焼きにして完成だ。塩こしょうでシンプルに味付けして食べた。片面焼きにはない「ふわっ」とした食感と、若干とろりとした黄身のまろやかな味わいがいい。
ただ「世界が変わった」レベルには、やや物足りない。工夫できる余地はないだろうか...。
ソースをかけたら...変わった!
試行錯誤し、油の量を「大さじ1.5杯」に増やした。弱火で、蓋をして2分程度蒸し、まず一度裏返す。その後、蓋を閉めずに約2分、弱火~中火の間で焦がさないように何度か裏返してみた。最初に作った物より、焼き目が付いておいしそうだ。
半分に切ると黄身は流れ出てこなかった。半熟や、とろりとした黄身が好みの人は、火の強さや裏返す回数を調整し、蓋を閉めて「蒸す」行程を長くした方がよさそうだ。
味付けは、しょうゆとソースの二つをチョイス。
まず、しょうゆを一回しして試食した。あたたかい「かまぼこ」や「はんぺん」をほうふつとさせる味だ。一方、ソースをかけた方は「お好み焼き」のようで、白米に乗せて「両面焼き丼」にするとご飯が進む。どちらも「ふわふわ」食感なのは同じだが、塩こしょうで食べたときとはまるで印象が違う。確かに「世界が変わった」。
焼き加減や黄身の状態を自分好みに仕上げ、他のおかずとの相性によって味付けを変えれば、一つの料理でさまざまな楽しみ方ができそうだ。