緊急事態宣言で、飲食店に時短営業が要請されている。政府は昼間の飲食についても自粛を呼びかけた。苦境を何とか乗り切ろうと、飲食店は必至だ。
従来はあまり見られなかった、ユニークなアイデアを追った。
店の機器にすら触れず注文
回転寿司チェーンのくら寿司は、「スマートくらレストラン」と呼ばれる店舗様式を採用。非接触型サービスを掲げた「都心型店舗」を2021年1月14日、東京都の渋谷駅前と西新宿にプレオープンした。店内では、指をパネルに近づけるだけで反応する自動受付機を操作。画面にも触れず、店員も介さずに席への案内を受けることができる。
注文用のタッチパネルは手持ちのスマートフォンと連携可能で、店内の機器に触れずにオーダーができる。レーンを回る皿は抗菌カバーで包まれている。さらに取った皿の枚数はAI(人工知能)カメラが計測しており、会計はセルフレジだ。最後まで店員と対面せず飲食できる。同型の店舗は今後、ほかに4店の開店を予定している。
東京・府中市にあるホルモン焼き店「ホルモンなかむら」は、無言での飲食によるサービスを実施。客が入店から退店までの間、注文時を除いて無言で過ごすことで、人数分のホルモン盛り合わせ(1皿1000円相当)を無料で食べることができる。
高円寺(杉並区)のカフェ「yummy(ヤミー)」も感染対策として7日から店内での「私語禁止」を打ち出した。同店のフェイスブックによると、会話がない代わりに店内のBGMの音量を上げ、音楽カフェとして営業しているという。