コロナ禍で「家食」の機会が増えた。手間暇かけず、かつ安くておいしい食事を用意したいなら、ファンデリー(東京都北区)が2020年7月19日に始めたサービス「旬をすぐに」がおすすめだ。「国産の旬食材100%使用」の冷凍食品を、宅配で届けてくれる。
「旬をすぐに」は、仕入れた食材の内容や量に応じて「すぐに」メニューを開発するのが特長だ。中には利用者から要望をもらった後、わずか2週間で販売までこぎ着けたメニューもある。同社社員で、毎晩「YouTubeライブ」で新商品の発表会動画を配信し、「旬をすぐに」を知り尽くしている「旬チューバー」を、J-CASTトレンドが取材した。
「おいしさ」に一切の妥協なし
「旬をすぐに」のメニューラインアップには、カレー、フライドチキン、ハンバーグをはじめとした洋食や、煮物や生姜焼きといった和食のほか、ビビンバ、ポトフ、エスカベッシュ、ムサカなど世界の料理もあり、全て税込398円(以下同)。公式サイトを見ると、毎日のように新メニューが追加されているのがわかる。
旬チューバーによると「銀座で修業経験のある料理人と、元ブルガリア大使館料理長の2人が、仕入れた食材を見て即興でメニューを考えてくれています。食材さえあれば、何でも自由に掛け合わせて生み出せるのが強みです」という。
「例えばスイートポテトは、私が配信している『YouTubeライブ』に視聴者がコメントでリクエストを寄せてくれたのがきっかけで、2週間ほどで商品化しました。それまで、スイーツとして楽しめる商品はラインアップにありませんでしたが、『食べたいと思っている人がいるなら』と」
2週間ほどで商品化した「紅東コロコロなスイートポテト バターたっぷりオリジナル」
このように、仕入れから商品化までのスピード感が「旬をすぐに」の魅力だ。そして、「おいしさ」に一切の妥協はない。
「開発メンバーが試食して『本当においしい』と感じたものしか商品化しません。そのため、メニュー候補を10個作って全部ボツ、ということや、試食と作り直しの往復を数え切れないほど繰り返して、ようやく形にした例もあります。管理栄養士が開発メンバーにいるので、味や量だけでなく栄養バランス面も厳しくチェックしており、塩分も1食2グラム程度に抑えています」
記者も数種類試食したが、どれも「冷凍食品」のイメージを覆すおいしさだった。旬チューバー曰く「食材それぞれに適した温度で個別調理し、盛り付け後すぐに-70℃で瞬間凍結させ、作り立てのおいしさを閉じ込めている」そう。レンジでチンするだけで主食やおかずが一瞬でできあがるので、仕事で忙しい単身世帯や共働き夫婦などには特に嬉しい。
記者が試食した「玉葱炒めトマトにワインに蜂蜜 レインボーポークリブカレー」
フードロスを出さない
おいしさの追求と同時に、「フードロスを出さない」のも「旬をすぐに」のポリシーだ。旬の食材は、一年で「最もおいしい」だけでなく「最も多く収穫され、一斉に販売される」ものでもある。そのため生産者の中には「多く収穫できたものの売り先がない」と困る人もいるという。
「せっかく獲れても売れず、廃棄するのはもったいないことです。誰かの口に入らないまま捨てられてしまう食材を少しでも多く仕入れ、提供したいと思っています。冷凍食品にすれば、賞味期限は長くなりますから」
「生産者がわからない食材は使わない」という
サービス開始からおよそ半年だが、生産者から「うちの食材を使ってほしい」という申し出を受けることもあるという。サンプルの試食を経て、同社が納得した食材であれば新たな仕入れ先として取引する。
なお、メニューの生産数は仕入れた食材の数量次第。どれも「一期一会」で、売り切れたら二度と同じものには出会えない。社員の中には「社割が利かないのに、気に入った商品を買い込んでストックするため、専用の冷凍庫を用意した」人までいるそうだ。
40品目以上の食材を使った「旬すぐBOX」
「旬をすぐに」にはその他、管理栄養士が40品目以上の食材を使ったレシピを形にした「旬すぐBOX」、新潟県・魚沼産コシヒカリ、岩手県・花巻市のひとめぼれなど、日本穀物検定協会が最も食味が良いと認定した「特A米」で、さらに生産者を特定した「旬すぐご飯」198円(同)などのサービスがある。
「旬すぐBOX」は全て998円(同)。彩り豊かな料理が一つに詰まっており、複数人で食べて楽しむのにもってこいだ。
旬チューバーは「自力で40以上の食材を買い揃え、味と栄養の両面を気にしながら調理をするのは骨が折れると思います。ぜひ時短を図ってもらい、空いた時間を好きなことに使って、プライベート時間を豊かにしてほしい。これからの時代はタイムパフォーマンスが重視される時代になります」と話す。
管理栄養士が40品目以上の食材を使ったレシピを形にした「旬すぐBOX」