オフシーズンになるとプロ野球選手の去就が話題になる。今オフでは米大リーグ各球団と移籍交渉を進めていた巨人の菅野智之投手が残留を決意し、ストーブリーグもいち段落しつつある。
ネット掲示板では2021年1月11日、楽天で「生え抜き」でない選手が多く活躍したという投稿が話題になった。「生え抜き選手」とはデビューしたチームにそのまま所属している選手のことだが、他球団からきたプレーヤーや外国人選手が最も多く活躍したチームはどこなのだろうか。
セ・リーグではトップがタイに
外国人選手を含めて、20年に上位の成績を残した者のうち、「生え抜き」ではない選手の人数を球団別に調べた。
まずはセ・リーグの打者。リーグでの打率順位(規定打席以上)、打者の攻撃力を示す「OPS」の順位(規定打席以上)、そして本塁打数の順位のうちいずれかで上位20人に入り、かつ「生え抜き」でない選手を見てみる。
この場合、横浜DeNAが3人(ネフタリ・ソト内野手、タイラー・オースティン外野手、ホセ・ロペス内野手)と最も多く、巨人・阪神・ヤクルトが2人、中日が1人、広島が0人と続いた。
次に規定投球回数到達者、ホールドポイント上位20人、あるいは10セーブ以上という条件のいずれかに当てはまる非「生え抜き選手」を調べた。
こちらの最多では巨人(高梨雄平投手、大竹寛投手、鍵谷陽平投手、ルビー・デラロサ投手)と阪神(西勇輝投手、ジョン・エドワーズ投手、ジョー・ガンケル投手、ロベルト・スアレス投手)がそれぞれ4人で並んでいる。次いでDeNA・中日が2人、ヤクルト・広島が1人と続いた。
投打を合計すると多い順に巨人・阪神が6人、DeNAが5人、ヤクルト・中日が3人、広島が1人という結果になった。シーズン順位でも1・2位だったチームがタイ最多となった形だ。
パで圧倒的だったのはやはり
同じ条件でパ・リーグも調べた。まず打者では楽天が3人(ステフェン・ロメロ外野手、浅村栄斗内野手、鈴木大地内野手)。続いて西武とオリックスが2人、日本ハム・ソフトバンク・ロッテがそれぞれ1人だった。
投手だと楽天が4人(涌井秀章投手、牧田和久投手、アラン・ブセニッツ投手、酒居知史投手)で最多。次いでロッテが3人、オリックスが2人、西武・ソフトバンク・日本ハムが1人ずつだった。
合計すると、楽天が7人、オリックスとロッテが4人、西武が3人、ソフトバンクと日本ハムがそれぞれ2人という結果だ。
あくまで上述の条件に限った話ではあるが、活躍した非生え抜き選手が最も多かったのはネット上でも話題になった楽天で、12球団トップの人数だった。