カタログハウス発行の雑誌「通販生活」2021年春号のキャッチコピーが目立っている。表紙に「私はあなたの意見には反対だけど、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守るよ」という言葉が大きく掲載されている。
目次欄に「答え」
続いて、「この名言の作者と言われている人は?」という質問があり、「福沢諭吉」「バイデン米大統領」「哲学者ヴォルテール」「日本学術会議議長」の名前が並んでいる。
さらに小さな文字で、「この名言を実践するためには、気に入ったものしか見ない目の他に、気に入らないものを見る目が必要になる」と補足されている。
ページをめくると、目次欄に「答え」が掲載されている。
ヘイトが横行する昨今の世相や、大統領選挙で対立が深まる米国事情などを念頭に置いて掲げられたものと思われる。
「通販生活」はメッセージ性の強い刺激的なキャッチコピーで知られている。政治的にデリケートなテーマを扱うことも多く、「原発国民投票」を特集した2011年秋冬号はテレビ朝日でのCMが拒否された。
最近の企業広告では、宝島社が1月6日から7日にかけ、朝日新聞、読売新聞、日経新聞などに「怒り」(読売)、「暴力」(日経)、「コロナ感染対策」(朝日)をテーマにしたものを掲載し話題になった。J-CASTトレンドでも、「宝島社『コロナ』対策の企業広告 あまりにもぴったりのタイミングに驚き」と紹介している。
ちなみに冒頭のクイズの答えは、フランスの哲学者ヴォルテール(1694~1778)。理性による思考を重視した啓蒙主義の思想家として知られる。