家庭用ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」から「プレイステーション5(PS5)」に、生産の軸足を移行――。メーカーのソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)について、複数メディアが2021年1月5日に報じた。
PS5は、品薄や転売が続いている。1月1日の「Impress Watch」は、東京・ヨドバシカメラ新宿西口本店などで元日にPS5のゲリラ販売が行われた様子を伝えたが、インターネット上では、いまだにPS5が入手できないとの嘆きが多い。
入荷してもすぐ売り切れ
ECサイトのアマゾンや楽天ブックスでは、在庫切れの表示が続く。入荷はたびたび行われているが、すぐに売り切れる。
1月7日時点で、フリマアプリ「メルカリ」では、PS5の通常版(希望小売価格4万9980円・税別)は9~10万円という価格で取引されている。ダウンロード版のゲームソフトのみがプレーできるデジタル・エディション(希望小売価格3万9980円・同)は、7~8万円だ。
20年12月中の出品を見ると、通常版では8~10万円で購入されているものも多く、相場は下がっていない。
ノジマオンラインでは21年1月8日まで、「Wonder GOO」では11日まで、PS5の抽選販売の応募を受け付けている。正確な倍率は公表されていないが、ノジマオンラインは通常版について販売ページで「倍率高」と表記している。現状、PS5の入手手段はECサイトか実店舗でのゲリラ販売、もしくは抽選販売か転売での購入に限られている。
そんな中、PS4の各モデルの生産終了が報じられた。J-CASTトレンドがSIEに取材したところ、PS4の出荷は「スタンダードモデル」のみ継続とし、生産の中心はPS5に移行していると広報担当者は話した。
ただ消費者は、不安がぬぐえないようだ。ネット掲示板やツイッター上では、「PS5に注力したところでいつになったらまともに買えるようになるんだ」「まともにPS5を流通させられるようになってからの方が良くない?」「PS5を増やして転売屋を上回るようにしてほしい」との指摘がある。
ソニー広報「できる限り努力」
SIEの広報担当者は今後のPS5の供給体制について、2020年度の生産台数は760万台以上の達成を目指しているが、それ以上の詳細なコメントは控えるとした。
現状の品薄は認識しているとした上で、「PS5の体験を楽しみにしていただいているお客様に適切な供給数を整えられるようできる限り努力してまいります」と語った。
最後に転売対策の計画について質問したところ、
「まず、転売行為は止めていただきたく存じます。弊社は販売店様と緊密に協力しながら、できるだけ多くのお客様に希望小売価格でご購入いただきたいと考えております」
とコメントした。