きょう2020年12月24日、東京都で888人の新型コロナウイルス新規感染者が確認された。1日の感染者数としては、過去最多だ。
家庭内における感染拡大を防ごうと、「自宅でもマスク着用」を呼びかける動きが出ている。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の知事が12月21日に出した共同メッセージの中に、「家の中でのマスク着用」も含まれていた。さらに埼玉県の大野もとひろ知事はきょう12月24日にツイッターでキャンペーンを展開し、「おうちでマスク」を訴えている。
せめて家では「マスクから解放されたい」
大野知事の「おうちでマスク」キャンペーンでは、(1) 感染リスクの高い場所にやむを得ず行ったとき、(2) 自宅に高齢者や基礎疾患のある家族がいるとき、(3)発熱など「体調が悪いかも」と思ったとき、などに自宅でマスク着用を推奨している。
ただ、自宅でマスクして過ごすのは抵抗感が強い人が多いようだ。ツイッターには「嫌」、「無理です」といった拒否反応が散見される。「ゆっくり安心する場所じゃん...」と、せめて家ではマスクから解放されたいと望む人も。
自宅におけるマスク着用率の調査結果がある。養時専用の「リカバリーウェア」メーカーのベネクス(神奈川県厚木市)が12月24日、子どもがいる既婚者330人を対象に調べたところ、8割が「自宅でマスクをしていない」と回答した。その261人に複数回答で聞いた「自宅でマスクをしない理由」の内訳は、回答が多い順に1位「面倒だから(46%)」、2位「息苦しいから(44%)」、3位「家族間での感染は仕方ないと諦めているから(41%)」だった。
英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)グローバル・ヘルス」が中国・北京で20年2月28日から3月27日まで、124家族・335人を対象に行った調査結果が、ウェブサイトで公表されている。それによると、「一次感染者の発症前に家族全員がマスクを使用すると、感染リスクは79%抑制された」という。「症状が出る前から自宅でマスクを着用」していることが前提だが、マスクを着ける意味が示唆されている。