「どうせ自分以外も同じ考えだろう」
もう1人の男性は12月に「15人規模」の飲み会に2回出席した。そのほか平均2〜4人程度の人数で、週に2〜3回、居酒屋に行っているという。なぜ15人もいる飲み会へ参加するのか聞いた。
「人数が多くなると感染するリスクが大きくなることは分かっていますが、酒が飲みたいという気持ちの方が大きい。また近頃は飲み屋も空いているため、快適に飲めます」
緊急事態宣言中と比べても「GoTo」キャンペーンが続いていたことなどを理由に、飲みに出ることについて「ハードルが下がった」と感じているからだという。
「これまでに近親者が1人も感染していないこともあり、『いうほどかからないんじゃないか』という甘い考えもあります」
今後感染者がさらに増えた場合、大人数の飲み会への出席を自粛することはあるか聞いた。
「ないです。コロナにかかっても重症化しないだろうと感じていますし、アルバイトなどでどっちにしろ不特定多数と会わなければならないので。週に2、3回飲み会に行ったところで変わらないのではと思っているからです。また、どうせ自分以外も同じ考えだろう、と」
都内の感染者数は、年代別では20代が最も多く、1万4000人を超えている。確かに亡くなるのは高齢者が多いが、味覚、嗅覚の異変や、身体のだるさなどの後遺症を抱える人が少なくないという調査結果も報告されている。記者が聞いたのは二人だけなので、若い世代の全体の傾向を示すものとは言えないが、「楽観的な考え」を持つ人が少なくないことを改めて知った。