遠い場所から拝む行為は以前からあった
「出雲大社埼玉分院」(埼玉県朝霞市)では、公式サイトでオンライン参拝を実施している。パソコンやスマートフォンからページにアクセスすると、境内の中の様子が広がっており、地面か床をクリックして任意の場所へ移動可能だ。境内にある円形のマーカーをクリックすると、参拝方法を確認でき、お守りやおみくじも「オンライン授与」から買える。
オンラインからの参拝で初詣をしてもご利益はあるのか、副長の渡邉忠道氏に聞くと、遠い場所から拝む「遥拝(ようはい)」という行為を挙げて説明した。
「例えば、我々は島根県の出雲大社の方へ向かって遥拝を行います。方角へ向かって手を合わせて、『実際は行けないけれど、遠くから拝んでいます』ということ。遥拝という言葉は、昔からあります。オンラインで画像を通して手を合わせるのも、一つの遥拝の形だと私はとらえています」
ご利益について心配する必要は「ないと思います」。オンライン参拝では、さい銭を供えることはできないが、「心の中で、ということで」と付け加えた。