音楽を図る機械、メトロノームの発明

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1814年に発明

   しかし、作曲家が、「職人」から「芸術家」になった古典派後期の時代、作曲家が、「自分の考えた正確なテンポで演奏家に演奏してもらいたい!」という欲求が高まり、メトロノームが普及するのです。

   メトロノーム発明の背景には、正確に時間を刻む時計が必要でした。大天才ガリレオ・ガリレイが振り子の振動の周期に関する研究をし、それを参考としたオランダのクリスチャン・ホイヘンスが、1656年、1日の誤差が数秒、という振り子式時計を発明します。振り子の似たような性質を利用していますが、メトロノームが発明されるのはそれからざっと150年後、1814年のことでした。同じオランダの、ディートリヒ・ニコラウス・ウィンケルという人がついに、「音楽の時間を正確に測り、規定する」装置を発明したのです。

   しかし、ドイツの技師、ヨハン・ネポムク・メルツェルが彼の技術を盗用し、2年後に自分の発明として特許を取得してしまい、「メトロノーム」という名前もここで誕生します。この件は裁判になり、メルツェルが負けていますから、彼がアイデアを盗んだのは間違いないことのように思われます。

本田聖嗣プロフィール
私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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