「MEGA BIG」で、日本くじ史上最高額となる12億円の当選が1口出た――。スポーツ振興くじを運営する日本スポーツ振興センター(JSC)が、2020年12月7日に発表した。
ところで、当選者は全額もらえるのか気になる。税金や手数料が差し引かれ、手元に届く前にずいぶん削られた、なんてことにはならないのか。スポーツくじや宝くじにかかる税金や手数料を調べた。
法律に明記「払戻金については、所得税を...」
JSCはスポーツくじとして「BIG」と「toto」を販売している。これらのくじについて定める「スポーツ振興投票の実施等に関する法律」の第16条は、「払戻金については、所得税を課さない」と規定している。取材に答えたJSCの広報担当者によると、これは「MEGA BIG」でも同様だ。
また担当者によると、「BIG」と「toto」の公式サイトでくじを購入した場合には、振込などの手数料は一切かからない。インターネット上でウェブサイトから購入するには会員登録が必要だが、入会金や年会費は無料となる。
コンビニエンスストアやくじ売り場で購入した場合はどうか。当選金額が50万円以上だと、振込で受け取る際には振込手数料が差し引かれるとのこと。銀行振込の場合は200円(税別)、ゆうちょ銀行は60円(同)だ。スポーツくじを取り扱う信用金庫で、現金での受け取りを選ぶこともできる。この場合は、手数料無料だ。
宝くじも「当せん金付証票法」13条により、所得税がかからない。「ジャンボ宝くじ」や「ロト」を発売しているみずほ銀行の広報担当者に取材すると、手数料もなしとの話だ。ただし、銀行振込で受け取る場合はみずほ銀行からの振込となり、手数料が差し引かれる。例えば3万円以上の当選金で他行の口座へ振り込む場合、990円がかかる。
米国では2年前に1700億円当選、課税は?
宝くじといえば、しばしば巨額の当選金が話題になるのが米国だ。近年でも、CNN日本語版が2019年3月6日付記事で、前年に行われた高額宝くじ「メガミリオン」で「賞金15億ドル(約1700億円)の大当たりを出した当選者が、ついに名乗り出た」と報じている。
米国金融サービス会社「Credit Karma」公式サイトの記事(最終更新20年11月20日)によると、米国では宝くじは課税の対象となる。当選金の受け取り方法には、一括払いと分割払いがあるが、いずれも5000ドル以上の場合24%の連邦税(米国全土で統一された税)と、州税が差し引かれるとのこと。また、支払額に応じて最大37%の所得税が発生する。