穴馬はこんなにいる
カス丸 ふーん、ベテラン実績馬と新鋭がクリソベリルを阻むきゃすう? カスヨさんの対抗〇はアルクトスだじぇい。そんなに強いきゃすう?
カスヨ アルクトスはね、前走の南部杯(JpnI、盛岡、1600メートル)で初の交流GIタイトルを取ったばかりね。しかも日本レコードだったわ。この馬のいいところは、スピードタイプで前めにつけて競馬ができる点ね。今回のレースは上り坂の途中からスタートするという変則コースなのね。前半は軽い上りが続くからペースが遅くなりがちね。馬群も結構ばらけがちになるから、前めにつけたほうがいいし、この馬に合ってるわ。アルクトスは1400~1600メートルに良績が集中しているんだけど、充実期を迎えた現在であれば1800メートルは十分こなせると思うわよ。
カス丸 秋のダート王を決めるレースだから、多士済々だじぇい。クリソベリルを倒しそうな馬は他にどんなのがいるきゃすう?
ガジュマル爺 わしの単穴▲はチュウワウィザードじゃ。この馬のすごいところは、ダートばかり17戦して掲示板(5着以内)を外したことがない点じゃ。掲示板どころか、9勝2着3回、3着4回と、唯一馬券にならなかったのが、昨年のこのレース(4着)だけという超堅実馬なんじゃ。先行したかと思えば、後ろからの差し脚も鋭いという自在性が武器じゃな。ジョッキーも腕達者でダート競馬が上手な戸崎圭太騎手に乗り替わり、届かなかった中央(JRA)GIを勝ちに来たといえるじゃろ。 次にサンライズノヴァじゃ。ダート上手なゴールドアリュール産駒で、前走の武蔵野ステークス(GIII、東京、1600メートル)を、後方12番手(16頭立て)から外を回って一気に突き抜ける豪脚を披露したばかりじゃ。上がり(最後の600メートル)35秒4は最速。しかも今回背負う57キログラムより1キロ重い58キロの出走での勝利じゃったから価値があるわけじゃ。ワンターン(U字型のコース)のレースでの良績が目立つんじゃが、コーナーが4か所あるコースで勝ったことがないわけではないんじゃ。現在の充実ぶりなら大仕事をやってくれそうな気がするわい。 最後に先週のジャパンカップにも出場したヨシオじゃ。この馬は7歳なんじゃが、なんとメンバー中最多の69戦(芝2戦を含む)も走っておる。先週はさすがにビリじゃったが、休みなしの連闘じゃ。「連闘のダート馬は買い」という競馬格言もあることじゃ。JCでは大逃げをうったキセキに追走して、バテバテになってしまったが、先行できる脚はこのレースでも武器になるはずじゃ。鞍上も初GIで、デビュー2年目の新人、亀田温心(かめだ・はーと)騎手の思い切った騎乗を応援したいもんじゃ。
カスヨ わたしの単穴▲はエアスピネルよ。芝でエリートコースを走ってきたんだけど、今年からダートに転向して2着、7着、3着。朝日杯FSで2着、菊花賞3着、マイルチャンピオンシップで2着と、底力はメンバーの中でも高い部類に入るわね。今回は実績のわりに人気にはならなさそうだし、穴党には絶好の狙い時よ。鞍上も3冠ジョッキー、ユウイチちゃん(福永祐一騎手)と勢いにのって頂点まで目指せるわよ。 次はクリンチャーね。この馬もエアスピネルと同じで芝の実績馬だったのが、今年ダートに転向して、7戦目の前走でようやくダート重賞初制覇。ダートでは大崩れをしたことがなく、7回走って6回馬券に絡んでいるから、今回も連下なら可能性が十分よ。ただ、今年8走目となり、若干使い過ぎの懸念もあるわね。もう一頭はエアアルマスね。今年1月の東海ステークス(GII、京都、1800メートル)では、インティなどの強豪を下して勝利したわ。前走は休み明けで、みやこステークス(GIII、阪神、1800メートル)を叩いて今回が本番よ。調子がよければ頭まであるかもよ。 最後は実力馬なんだけど、モズアスコットね。今回が引退レースだわ。今年2月のフェブラリーステークス(GI、東京、1600メートル)を圧勝したように、GIになれば力を発揮するかもよ。コンビ3戦目の横山武史騎手の思い切った騎乗に期待するわ。
カス丸 うーん、有力馬がたくさんいるじぇい。でも、ここは国内負けなしのクリソベリルが本命◎きゃすう。大外枠だけど、前に出ていって勝ち切るじぇい。