プロ野球でパ・リーグの福岡ソフトバンクホークスが2020年の日本シリーズを制した。セ・リーグの読売ジャイアンツを2年連続で「4タテ」とし、4年連続の優勝だ。
シリーズ前後にかけてネット上の一部でみられたのは、巨人の選手が「太っている」との声だ。本当に巨人には肥満な選手が多いのか、ボディマス指数(BMI)でソフトバンクと比較した。
投手・野手ともに上回る
ツイッター上では第1戦の11月21日に「巨人の選手は何でみんな太ってるの」という声がみられた。その後、ネット掲示板では「ソフトバンクの選手はほとんど引き締まった身体をしている」と、ソフトバンクと比較する書き込みもあった。
BMIは身長と体重から算出される指数で、肥満や低体重の判定に用いる。体重キログラムを、身長メートルの2乗で割ることで計算できる。日本肥満学会によると、18.5未満は低体重、25未満は普通体重、25以上は肥満とされる。
日本野球機構公式サイトの選手情報を基に、今回の日本シリーズで試合に出場した選手のBMIを計算した。ベンチ入りに留まった選手は除いている。それによると、巨人の野手は約26.53で投手は約26.75。全体のBMIは約26.63だ。一方でソフトバンクは野手が約25.56で投手は約24.98。全体では約25.30という結果になった。
身長と体重による目安にすぎないが、確かにBMIでは巨人の選手の方が数字が大きい。全体では約1.33ポイントの差だった。両チームの投手では約1.77ポイントの差がみられる。なお、最もBMIが高かったのは巨人のゼラス・ウィーラー内野手(178センチ100キロ)で31.56。最も低かったのはソフトバンクの周東佑京内野手(179センチ66キロ)で20.6だった。
BMIでは巨人が上だが
野球選手が体重を増やすメリットは何か。元スポーツ紙の記者は「遠くに球を飛ばすには、体重があった方がよいと言われることはあります」と話す。一方でBMIは巨人の選手の方が高いが、体脂肪や筋肉量が計算に含まれていない以上、フィジカルの強さと直結するわけではない。
シリーズ4試合中、巨人は121打数の中で16安打・二塁打2本・本塁打1本だったのに対し、ソフトバンクは134打数で36安打・二塁打5本・本塁打7の記録だった。