10年前の7割強に落ち込んでいた
今年は新型コロナの感染拡大に伴う影響もあり、自宅で楽しめるエンターテインメントとしてコミックの需要が広がったことも大きい。それを牽引したのがメガヒットの「鬼滅の刃」となった。
11月時点までの業績推移が今後も進めば、通期予想などを含めた20年の書店市場は、増加幅は僅少ながらも4年ぶりに拡大する可能性が出てきている。
20年10月までに倒産した書店は前年同期を9件下回る10件。このペースで進めば、書店の倒産は4年ぶりに前年比減少に転じるほか、通年で最も少ない01年の15件を下回り、過去最少を更新する可能性が高いという。
書店市場は2019年、1兆2186億円となり、3年連続で減少。10年前の7割強の水準に落ち込むなど、じり貧状態が続いていた。
今年の好調は「鬼滅の刃」のメガヒットに頼っているところが大きいため、今後については不透明だという。