「お父さん!歯磨き中に『オエーッ』やめて」 原因や年齢を調べたら意外な結果が

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   歯磨き中に思わず吐き気を催す人がいる。例えば喉側に向かって舌を磨いた時などに「オエーッ」...。こうした現象は「嘔吐(おうと)反射」と呼ばれる。

   子どものころ、父親が歯磨き中に「オエーッ」とえずいていたのを「うるさいなあ」と感じていたのに、自分が大人になったら同じように「オエーッ」と連発するようになった――インターネット掲示板には、しばしばこんな書き込みがある。この現象、なぜか女性や子どもよりは中年男性に起きるイメージが強いようだが......。

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諸説あるが「精神的・心因的」の指摘が複数

   J-CASTトレンドは、まず日本歯科医師会の広報課を取材した。「歯磨き中」にオエーッとなる原因は何か、また実際に中年男性に多く起きるのかについて聞くと、担当者は、「日本歯科医師会では、ご質問の件に関するエビデンスを把握していません」との話だった。

   次に、医療機関による嘔吐反射の説明をインターネット上で探した。原因に考えられるものとして複数の指摘があったのが、精神的・心因的なものだ。

   歯科クリニックの安岡デンタルオフィス(大阪府吹田市)の公式サイトによると、「嘔吐反射」は年齢や性別に関係なく起こるによるものだと説明している。原因については「精神的な面が一番大きいかと思います」とした。

   大阪中之島デンタルクリニック(大阪市)の公式サイトも、嘔吐反射に悩む原因の多くは、過去の治療中の嘔吐によるトラウマなど、心因性であるとしている。またしんどう歯科クリニック(神奈川県座間市)もスタッフブログで「嘔吐反射の原因は精神的なもの」と解説している。

   他の説も存在する。「あさひクリニック」(千葉県四街道市)は2016年9月17日に公式サイトのブログで、喫煙を挙げた。ニコチンに催吐効果がある上、喫煙者は喉が過敏になっているという。たばこをやめたことで、吐き気を催さなくなった人も少なくないとしている。

   ウェブメディア「R25」は14年12月18日付記事で、食べ過ぎや飲みすぎの際には嘔吐反射が起こりやすく、「大人になってからの方がこうした症状が気になるという方は、お酒を飲む機会が多いのも原因の1つかもしれませんね」との医師のコメントを紹介した。

本当におじさんが多いの?

   次に、「おじさんが多い説」はどうか。歯科を中心に10か所以上の医療機関のサイトを調べたが、前述の安岡デンタルオフィス以外で年齢について触れているクリニックは見当たらなかった。ただ、岐阜県大垣市を中心に地域情報を掲載する「大垣地域ポータルサイト 西美濃」の中で、大垣市の歯科医が「嘔吐反射が出る人は、若い証拠で良いことです」と解説。高齢になると反射が出なくなると説明している。

   対処法は何か。安岡デンタルオフィスのサイトは「舌に触れないよう磨く」、喉奥にものが近づく感覚を避けるため「少し下を向いて磨く」、異物感を弱めるため「歯磨きをつけない・小さいヘッドの歯ブラシを使用する」といったものを挙げている。また、歯ブラシを冷蔵庫で冷やして使用すると、嘔吐反射が出にくくなるとのことだ。

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