静かなマスク会食にフェイスシールド 食事中のコロナ感染対策が迷走気味

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   新型コロナウイルス感染が各地で急拡大している。それに伴い、食事中の感染対策をどうすればいいのか、政府や専門家の間でも意見が分かれている。

   菅義偉首相は2020年11月19日、飲食時も会話をする際はマスクを着ける「静かなマスク会食」を促した。これに対して田村厚生労働相は11月20日、フェイスシールドをつけての食事を呼びかけた。

  • 食事中の感染対策どうすれば
    食事中の感染対策どうすれば
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「食べるときだけ外し、飲み込んだらつけ直す」

   政府対策分科会の尾身茂会長は11月9日に緊急記者会見を開き、食事中の感染対策としてマスクを「食べるときだけ外し、飲み込んだらつけ直す」、「外している間はしゃべらない」と説明した。18日には神奈川県の黒岩祐治知事がツイッターで、「マスク会食の普及に全力をあげたい」と賛同した。

   しかし東京都医師会の尾﨑治夫会長は20日に行った緊急記者会見で、尾身会長の説明した食事中のマスク着け外しについて「これだけで今の爆発的な感染が抑えられるかというと疑問」とコメントしている。

食事中のフェイスシールドには疑問符

   田村厚労相が提案した食事中のフェイスシールド使用にも、リスクを指摘する意見が出ている。日本救急医学会・外傷学会専門医の木下喬弘氏は11月20日にツイッターで、

「フェイスシールドは他人の飛沫が直接目にかかるのを予防する効果が考えられますが、エアロゾル等の吸い込みを防ぐ効果はほぼなく、また自分の飛沫も他人に届き得ます」

と述べた。米疾病対策センター(CDC)の公式サイトを引用し、「CDCも明確に『マスクの代用として使うことは推奨しない』と言っています」としている。

   CDCの公式サイトによると、フェイスシールドは「顔の下と横に大きな隙間があり、呼吸器飛沫が逃げて周りの人に届く可能性がある」。また現時点では「フェイスシールドが周囲の人々をどの程度保護しているかはわからない」とも指摘している。

   さまざまな情報が入り乱れ、何が対策として正しいか今のところはわかりにくい。ツイッターには、「会食をしないのが一番」、「食事は一人で」するのがよいという意見が見られる。複数人で食事をしたとしても「会話をしない」ようにすべきだという主張もあった。

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