プロ野球の日本シリーズが2020年11月21日に開幕する。セ・リーグの巨人とパ・リーグの福岡ソフトバンクが2年連続での対戦だ。ところが、東京ドームが本拠地の巨人は、21日からのホームゲームを」京セラドーム大阪(大阪ドーム)で戦う。
同時期に社会人野球の「都市対抗野球大会」が東京ドームで行われるためだが、大阪ドームは本来、パ・リーグのオリックスの本拠地だ。在京球団がわざわざ大阪をホームにするのはなぜか、集客には影響ないのか......。
客入りは問題なさそうだが
首都圏には巨人以外にプロ野球の球団が複数あり、当然本拠地とする球場を持つ。こうした球場を使わず、なぜわざわざ大阪なのか。元スポーツ紙記者に聞くと、「恐らく最も大きな理由の1つとして、ドーム球場だからだと思います」。
今季は新型コロナウイルスの影響で開幕が6月19日と大幅に遅れ、公式戦全体がずれ込んだ。日本シリーズの開催期間が11月下旬と寒い時期の上、屋外球場だと雨天による日程への影響もあり得る。巨人はこれまでに大阪ドームで主催試合を行ったことがあり、全天候型のドーム球場が選ばれたのではないかというわけだ。
次に、大阪の開催でも観客は入るのか聞いてみると、「それは問題ないでしょう。大阪は巨人ファンが結構多い」と回答した。阪神ファンが多いとされる大阪だが、巨人ファンはそもそも全国に広がっているとのこと。
ただ、「巨人にとって大阪ドームを『ホーム』と言えるような要素」を聞くと、記者は、「それはほとんど無いんじゃないですかね」とバッサリ。
「大阪ドームでは、パ・リーグのソフトバンクの方が(巨人よりも)試合を行っています。また今シーズンに限って言えば(大阪ドームを本拠地としている)オリックスが弱かったので、ソフトバンクにとってはイメージ的にも良いのではないかと、評論家が言っていました」
では、巨人にとって有利な点はあるか。それは...「(ソフトバンクの本拠地)PayPayドームまでの移動距離が短くなったことぐらいじゃないでしょうか」。