全共闘との討論で「心づもり」明かす
今年は映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」も公開された。1969年5月13日に行われた東大全共闘学生との討論集会をもとに再構成したドキュメンタリーだ。生前の三島の姿を大画面で見ることができる。
この時の三島の発言は『美と共同体と東大闘争――三島由紀夫vs東大全共闘』 (角川文庫、2000年刊)で確認できる。
「人間はやる時にはやらなきゃならんと思っています。・・・それがいつ来るかまだわからない・・・私は大体に合法的に人間を殺すということがあんまり好きじゃないのです」
「私が行動を起す時は、結局諸君と同じ非合法でやるしかないのだ。非合法で、決闘の思想において人をやれば、それは殺人犯だから、そうなったら自分もおまわりさんにつかまらないうちに自決でも何でもして死にたいと思うのです」と語っている。
実際に自決する1年半前には、すでに心づもりをしていたことがわかる。