「一度食べて大丈夫だったから」が死亡事故の原因に
厚労省は公式サイト上で、フグによる食中毒の多くが、自分で釣ったフグを自分で調理した場合だとしている。素人が手を出すのはご法度。フグを調理できるのは、都道府県の「ふぐ調理(処理)師」の試験に合格し、免許を取得した人だけだ。
東京都福祉保健局は、「素人が生半可な知識でふぐを調理したことにより、過去に多くのふぐ中毒がおきている」と指摘している。
フグの有毒部位はフグの種類によって異なる。また、フグの毒には個体差があり、自分で調理したものを食べたら必ず死に至るわけではない。そのため、厚労省は「一度食べて大丈夫だったから」という考えが死亡事故の原因となる、と説明している。
ふぐ専門店「道中」は、公式サイト上のブログで、それでもフグの素人調理が無くならない理由に「ふぐが美味しい為というのもありますし、値段が張る為少しでも安く食べたいと思ってしまう人が居るためかもしれません」と推測している。
厚労省は、自分で釣ったものだけでなく、フグを釣った人から譲り受け、それを自分で調理して食中毒になった例や、フグの調理資格を持たない飲食店に持ち込んで調理してもらい、食中毒になった事例もあると発表している。