「目の行き所がない」不思議な動き
第一話をアニメーション化するに当たり、特にこだわった部分を聞いた。えんちゃんが訪れたコンビニを、天から降りてきた神様が鉾でかき混ぜて破壊し、小さな島を生み出す場面だ(0:07~)。建物が爆発して看板や壁、商品が粉々に砕けて舞う様は、「見るべき場所が多すぎて、目が忙しい」印象を受ける。有坂さんは、あらゆる要素を有機的に動かすことで「目の行き所がない」見え方を追求して製作していると言う。
「普段から爆発的な表現をアニメーションで作っており、ここでもとにかく、物を激しく動かそうと考えました(笑) 爆発前後に日常風景を入れて『静から動、そして静』の流れを作ったことで、メリハリのついた仕上がりに繋がっていると感じています」
不思議な世界観とビジュアルの「えんちゃんち」。一般的な、動かない漫画としても楽しむことができ、漫画のクチコミサービス「マンバ」(東京都千代田区)で現在9話まで公開している。