農本主義から富国強兵へ向かう時代 新渡戸稲造の思想に学ぶ

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武士道出版に込めた願い

   武士道は、1900年に米国で出版された。農業本論の出版の二年後、未だ療養中の身だった。

   ペリー提督の来日から40年、北海道開拓から30年が経つが、日米が対等なパートナーとして友情で結ばれた国になる道筋は見えていない。キリスト教と武士道の共通点を明らかにし、双方が結びついて新しい社会の思想潮流をリードしたい。そんな夢を抱いて執筆したからこそ、精力的に全米で講演し、心の友を増やそうと奮闘したのではないか。その努力が、20年後の国連事務次長就任に繋がり、諸国民からの敬愛を集めたのではないか。武士道の記述のうち、敬天愛人につながる「道」、「知性よりも品性」の二点は、同書の中で特に重視されて良いくだりだと思われる。

   新渡戸稲造のまなざし。稲造は地球の将来をどのように理想し、その実現のために現実を生きたのか。新渡戸哲学と稲造が残した足跡と業績を学びたい人がいたら、真っ先に読むに値する一冊だ。

ドラえもんの妻

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