スーパーで「半額シール」が貼られた弁当や総菜を目にする。これに関してインターネット上には、1度カゴに入れた商品に後からシールを貼るよう迫るような、値引き目当ての図々しい買い物客の目撃情報がしばしば出る。
半額シールを巡るいくつかのケースへの対応について、J-CASTトレンドは首都圏を中心にスーパーを展開する3社に取材した。
対応の有無が分かれた
まずは、店員が半額シールを貼っている最中に客が未貼付の商品を確保しておき、その場で「シールを貼ってほしい」と言ってきた場合。
南関東を中心に展開するA社の担当者は「お断りします」と断言した。半額シールはあくまでも余剰品を「様々な人が買いやすいように」貼るもので、そうした要望には一律非対応だという。
神奈川県に本社を置くB社の担当者は、「会社としては特に規定はない」。その上で、シールは貼るけれども「シール貼りの要求がエスカレートしたり、同じ人によって何度も繰り返されたりといった場合」は注意をすると回答した。
次の質問は、店員が半額シールを貼り始める前から確保していた商品にシール貼り付けを要求してきた場合。
A社は「対応しない」。B社は、先述した「エスカレート」に該当すると判断して非対応だとした。
一方、C社の担当者は、「基本的には対応します」と回答。「その場の状況や商品の種類などによってケースバイケースにはなる」としつつ、半額シールが貼られる前に確保した商品でも、それが値引きの対象となる商品であれば応じるとのことだった。
「シールに切れ目」きれいにはがしにくくする
ネット上では、既に貼られている半額シールをはがして別の商品に付け、そのまま会計して気付かれずに店を出ていった客を見た、という目撃談がある。
こういったケースへの対策として、A社は「半額シールの切れ目」を挙げた。シールに予め細かい切れ目を入れておくことで、シールをきれいにはがしにくくしているという。
B社は、半額シールの貼られた商品の種類や時間帯に注意をしている。
「明らかに割引対象ではないような商品にシールが貼られていた場合、防犯カメラで裏取りをした上で、怪しい客をブラックリストに入れて次回以降の来店時には注意して見張っています。例えば、1日ごとに完全に売り切ることになっている生鮮食品が、朝早い時間帯にシールが貼られた状態でレジに来たら要注意ですね」
C社は「セキュリティーに関わることなので詳細は答えられません」と前置きをした上で、「必要な対策はしっかりと講じている」と回答した。