新型コロナウイルスによる営業時間短縮などの影響で、東京都内の飲食店では苦戦が続いている。
インターネット上で「メイド喫茶のメイドさんの勧誘が必死」といううわさが出ていた。コロナ禍による不況からか、東京・秋葉原の街頭では少しでも集客しようとメイド喫茶の従業員たちが奮闘しているという。現地を歩いた。
「来客数は昨年の半分から6割ほど」も積極集客は自粛
J-CASTトレンドは秋葉原でメイド喫茶を展開する3社に電話取材を試みた。うち2社は取材拒否だったが、「アキバ絶対領域」というメイド喫茶を運営するミクスカルチャー(東京都千代田区)が応じてくれた。担当者の話だ。
「来客数は昨年の半分から6割ほどにまで減りました」
「今は消毒液の完備や席数の削減など、できる限りの感染対策をして営業を続けています。それでも、インバウンドのお客さんや、国内の地方から訪れてひいきにしてもらっていたお客さんは、ごっそり減ってしまいました」
ただ、現在は感染防止の観点から、店舗でのイベントの開催などといった積極的な集客行為は自粛しているという。秋葉原で昨今メイドの客引きが活発化しているというネット上のうわさに担当者は、街頭に立つメイドの数は「コロナ前とそこまで変わらないと思う」とし、「人通りが少ないから、その少ない通行人に勧誘が集中」しているだけではないかと話した。
真夏日に通りに立つメイド、しつこい勧誘なし
記者は2020年9月11日午後、秋葉原の中央通りを歩いた。例年なら平日でも外国人観光客など大勢の人でにぎわうメインストリートだが、この日は以前と比べて明らかに人が減少していた。
気温31度で晴れ。真夏日の強い日差しが降り注ぐなか、通り沿いにはちらほらとメイド喫茶のスタッフと思われる女性が立っていた。記者がその1人の近くを通り過ぎようとすると、勧誘のチラシを渡されるとともに「メイドさん探しですか?」と声を掛けられた。
話を聞くと、「もともと金曜日のお昼から夕方までの秋葉原は人通りが少ない」と女性スタッフ。それでも、コロナ前よりは店に立ち寄る「ご主人様」は少なくなっているとのことだった。その後も数人の「メイド」に声を掛けられたが、執拗な勧誘や強引な客引きを受けることはなかった。