森永製菓(東京都港区)は2020年9月7日、コロナ禍における「筋肉ダウン」問題と、トレーニングで筋肉が効率的につかない状況に陥る「筋トレロス」問題への提唱として、「筋力トレーニングと栄養成分」に関するオンラインセミナーを実施した。
立命館大学スポーツ健康科学部の後藤一成教授が登壇し、「筋トレロス」のメカニズムや対策方法を紹介した。また、森永製菓が特許を持つ抗酸化成分「Eルチン」の筋肥大への作用について、同社のこれまでの研究結果を交えながら紹介された。
半数以上が筋力の低下を感じている
森永製菓は2020年7月8日~13日、週3回以上トレーニングを行っている男女600人を対象に、筋トレにおける実態と課題についての調査を行った。まず、「コロナ禍で、自宅での筋トレ頻度が増えましたか?」という質問。「増えた」が28.8%、「やや増えた」が54.5%と、8割以上が自宅筋トレの頻度が増加したと回答した。
また、「コロナ禍で筋力が低下したと思いますか?」には、「低下したと思う」が24.9%、「やや低下したと思う」が31.7%と、全体の半数以上が筋力の低下を感じている結果になった。
後藤教授はこの現象の大きな要因として、「コロナ禍による身体の活動量の低下」を挙げた。筋肉の不使用は「筋肉量および最大筋力を低下させる」ことが、様々な研究結果からも明らかになっているという。
「コロナ禍によって自宅で筋トレをする人も増えたかと思いますが、これにはリスクもあります。自宅で1人でトレーニングをする場合は、筋肉や身体の疲労の程度をしっかりと把握しながら行わないと、酸化ストレスが高まって本来得られるはずのトレーニング効果を十分に得られない、『筋トレロス』の状態に陥ってしまうこともあります」