明治(東京都中央区)は、乳幼児をもつ母親などを対象に「備蓄・防災に関するアンケート調査2020」を実施。2020年8月26日に結果を公表した。
多くが「避難所へ行くこと」や「災害時の授乳」など、多くの側面で不安を抱えていることが明らかになった。
必要な備蓄品があるか、授乳やおむつ替えができるか
調査対象者は、「第一子妊娠中の女性」、「末子年齢が1歳未満の女性」、「末子年齢が1歳以上2歳未満の女性」各155人ずつの計465人。
「乳幼児を連れて避難所へ行くことへの不安」について尋ねた質問で、75.9%が「不安がある」と答えた。不安に思う理由には、「避難所に乳幼児に必要な備蓄品が揃っているかわからないから」(82.8%)、「避難所で授乳やおむつ替えなどが安心してできるかわからないから」(80.6%)が多く挙がった。
「災害時における授乳についての不安」にはどのようなものがあるか。「哺乳瓶を洗浄できず、使えなくなる」(55.1%)、「調乳に適した安全な水を調達できなくなる」(54.6%)、「避難所で多くの人がいる中で母乳を与えることはストレスになる」(53.1%)など、物心両面の不安が挙がった。
前年比で7割弱が防災意識「高まった」
続いて、備蓄意識の変化について。今年は、熊本県を中心に被害をもたらした「令和2年7月豪雨」や、新型コロナウイルスが感染拡大するなど多くの災害に見舞われた。1年前と比較して防災意識がどう変わったか尋ねると、「備蓄する意識が高まった」(18.3%)、「備蓄する意識がやや高まった」(49.2%)を合わせて7割弱が高まったと答えた。具体的には、19年度に明治が行った調査結果と比較すると、今回の調査ではティッシュペーパー、除菌ウェットティッシュ、トイレットペーパーを備蓄している割合が増加していた。
次に、末子0~2歳未満の子を持つ母親310人に、乳幼児用品の備蓄について尋ねた。現在、災害時用に備蓄しているものには「おしりふき」(61.6%)、「紙おむつ」(44.2%)の回答が多かった。また、現在妊娠中の155人に「今後備蓄したい乳幼児用品」を聞くと、同様に「紙おむつ」(92.3%)、「おしりふき」(91%)、「液体ミルク」(71%)が上位を占めた。
なお、調査は20年7月22日~24日にインターネット上で実施された。