「中心より右側がより強風」の理由
意外に知られていない点としてもう一つ、担当者が挙げたのが、「台風は中心よりも進行方向右側の方がより強風となることが多い」点だ。台風は中心に向かって反時計回りに風が吹いており、右側ではこの「反時計回りに中心に吹き込む風」に「台風自身を進ませている風」が加わるためだという。
海に近い地域では、高潮の危険も潜んでいる。
「満潮近くになった時間に台風が近づくと、気圧が低くなることから『吸い上げ効果』という現象が起きます。これにより満潮時の海水面の上限が上がり、普段は届かない高所まで水が押し寄せてくる危険性があるのです」
このほか、「大型の台風は広い範囲で悪天候を引き起こす」ので、「離れた地域でも大雨などをもたらす可能性は十分ある」という点が、見落とされがちなリスクだと述べた。