コロナ感染したら職場で謝罪という風潮 病気になってつらいのは本人なのに

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サッカー本田圭佑「何で謝罪するの?被害者でしょ」

   著名人は、コロナ感染により謝罪する例が多い。例えば7月21日に感染が公表された俳優の横浜流星さんは、所属事務所が関係者やファンに公式サイトで謝罪。これを受け、7月22日放送の情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)にコメンテーターとして出演した社会学者の古市憲寿氏が、

「どんな立場の人であってもコロナ含め病気にかかったら、言えることはお大事にという言葉しかないわけで...ご本人も事務所も、そんな申し訳ないとかあまり思わなくていいんじゃないかと」

とフォローした。サッカー元日本代表MFの本田圭佑さんも公式ツイッターで8月1日に「コロナに感染した人は何で謝罪するの?被害者でしょ」と疑問を呈している。

   朝日新聞GLOBE+は4月23日付記事で「メディアに出ている影響力のある人達がそろって謝罪をしてしまうと、『コロナウイルスに感染したら、謝るのが常識』だという雰囲気が世間で更に強まってしまう」と指摘した。

   ウェブメディア「オトナンサー」の4月21日付記事にコメントを寄せた広報コンサルタント・山口明雄氏は、サッカーJ1神戸の選手で元日本代表のDF酒井高徳さんが感染し、謝罪した出来事を取り上げた。「『感染自体に対する謝罪』と思われてしまうかもしれない発言は、思わぬ弊害を生むのでは」とし、「思わぬ弊害」の中身をこう説明している。

「『新型コロナに感染したら謝罪すべきだ』『感染は自己責任だ』『感染は恥ずべきことだ』といった考えを拡散してしまう可能性があることです。一般の人に対して、そのような影響を与えるとしたら問題です。感染者やその周囲の人に対する偏見と差別を助長するのでは」

   一般人・著名人を問わず「必要以上の謝罪」をしたり、求めたりする風潮が蔓延しないよう気を付けたい。

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