「検査の結果は、大方の予想通り、腰椎の『すべり症』らしい。そう言えば、ここのところ、俳句や笑いですべる事が多かった。やはり、連鎖するのかも知れない」
元宮崎県知事の東国原英夫さんが2020年8月25日、ツイッターでこうつぶやいた。以前から「腰が痛い。連日、整体やマッサージ」とツイートしていたが、「都内大学病院で整形外科(レントゲン・MRI等)での検査」を受け、病状が発覚したようだ。
ナイナイ矢部、柳原可奈子も公表
日本整形外科学会のウェブサイトで「すべり症」と調べると「腰椎変性すべり症」と「腰椎分離症・分離すべり症」の2つが見つかる。東国原さんがどちらに該当するかは不明だが、同サイトによると症状は以下の通りだ。
○腰椎変性すべり症
少ない距離なら歩けるが、立ったり・歩いたりしているとお尻や太ももの部分が痛くなって、歩けなくなる。少ししゃがんで休めば楽になり、また歩けるようになる。
歩ける距離は日によって違い、患者によっても異なる。腰痛(腰のベルトが当たるあたり)は比較的少なく、全く腰痛がない患者もいる。○腰椎分離症・分離すべり症
腰痛(腰のベルトのあたりの痛み)の場合と、お尻や太腿の痛みを出す場合がある。痛みは腰椎を後ろにそらせた時に強くなる。腰痛は10~15歳ころから生じるが、青少年から高齢者まで広い範囲にわたって腰痛や下肢痛・しびれが出る。
「ケガ」のように1回で起こるわけではなく、スポーツの練習などで繰り返して腰椎をそらしたり回したりすることで起こる。
これら「すべり症」に苦しめられた著名人は、ほかにもいる。お笑い芸人の柳原可奈子さんは08年4月にブログで公表。お笑いコンビ「ナインティナイン」の矢部浩之さんも18年12月、すべり症だと明かした。米プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手も「すべり症」に苦しめられ、度重なる手術を受けている。
重大な神経麻痺が生じた場合は緊急手術も
「すべり症」は、どのような治療が行われるのか。千葉県鴨川市の亀田総合病院の公式サイトには、「安静、生活習慣の改善」や「装具療法」、「内服・外用薬治療」など、手術せずに回復を待つ「保存的治療」を行うとある。そのうえで、それらの効果がみられない症例に対して手術を行うのが原則だが、「重大な神経麻痺が生じてきた場合などは緊急に手術を行うこともある」そうだ。
東国原さんはツイッターで「今後の事をどうするか(手術等も含め)、明日、再診である」としている。早い回復報告が待たれる。