上昇気流の助けを借りて飛んできた?
海外に目を向けると、「地上から数百メートルの高さでセミを見つけた」という驚きの事例がある。オープンドア(東京都港区)が運営する旅行比較サイト「トラベルコ」内の「特派員ブログ」が12年7月に投じた「上海ワールドフィナンシャルセンター94階の展望台に行った時、セミが94階の壁にとまっていた」とする目撃談だ。同ビルは最上階が101階、高さ492メートルのため、もし本当なら相当な高さにセミが止まっていたことになる。
同ブログでは、中国における科学技術の最高研究機関「中国科学院」上海昆虫博物館の殷海生氏の見解をこう紹介している。
「セミの飛行高度は普通は10数メートル~数十メートルの間で、こんな高くまで飛ぶのは珍しい。
陸家嘴地区(編注:上海にある金融街)には高いビルが多く、時々上昇気流が発生し、風力も大きいため、きっとこのセミはこの気流に助けを借りて飛んできたのでしょう」