バス停から競技場の中間付近で汗だく
翌8月19日は、ボート競技とカヌー(スプリント)競技が行われる海の森水上競技場(東京都江東区)を訪れた。午前10時半ごろに最寄りのバス停である「環境省中坊合同庁舎前」に到着。天気は晴れ、気温は31度だった。競技場へはこのバス停から25分ほど歩いて向かうこととなる。記者も徒歩で会場を目指した。
しかし、競技場へと続く水路沿いの道にはコンビニエンスストアや自動販売機は一切なく、休めそうな木陰もほとんど見当たらなかった。炎天下の中をひたすら歩き、バス停と競技場との中間地点あたりに位置する「海の森大橋」にたどり着いたときは汗だくになった。
大橋を過ぎて少し進むと、「西ゲート封鎖中」の文字。海の森水上競技場管理事務所の担当者に問い合わせたところ、この西ゲートから観客席までは「徒歩でおよそ15分~20分ほど」とのことだった。既に汗ダラダラなのに、さらにここから20分近く歩くのか......。
それ以上は先に進めないようだったので、再びバス停への道を引き返した。
大橋の上から遠目に眺めた海の森水上競技場は、現在はほとんど屋根のない野外会場のようだった。東京2020組織委員会(東京都中央区)広報担当者に熱中症対策について取材すると「屋根がない観客席には、現時点では日差しを避けるためのクールオフスペースや、水分補給のための水飲み場を設置する予定」だという。
競技場での観戦に加えて最寄り駅からの往復と、酷暑の夏にはかなり過酷なものになるだろうと、記者は実感した。